「幸せとは何か?」その質問に、貴方は答えられるだろうか"幸せ"とは、明確な定義がない為に言葉にするのはとても難しく、それこそ答えは無数にあるのかもしれない。ある人は言うだろう"愛する人と共にいること"では、子どもは"幸せ"になれないのか?こんな…
例えば、鉢の中。金魚は考えるの「背鰭がもう少し、綺麗だったら?」私に誇れるものがあったなら、何か、変わっていたのかもしれない。それで言うならば、狭い鉢に収まることはなかったかもしれないし、早死することもないかもしれない。でもそれは、"例えば…
綺麗とも言えない星こんなのが掴めたところでどうなるんだろう。そんなことを思いつつも、手を伸ばした空を掴む自分の手私の手はこんな星屑も掴めやしない。ずっと雨が降っていればいい星を見ることもなくなるだろう掴めない星はなくなるんだ。止まない雨が…
一緒に死にましょう。「Let's die together.」書き込まれた日付は今日のものだった。20分に1人は自殺しているこの世界だ、そんなに不思議なものではない。それでも、とても身近に自殺は行われているものなのだと思うと、感情が入り乱れて上手くまとめられそ…
叩かれた頰が熱くなった「いい加減にしなさい」冷たく私に言い放つ母は、もう昔の優しい母ではないことくらい分かっているのに。「ごめんなさい」痛みがどうしようもなく悲しくて涙を堪えられないまま謝った。「分かったならもう部屋行って」灰皿を投げつけ…
素直な言葉ほど重いものはない。 「本当に、何もできないのね」 ぽろ、と零したような言葉 すぐに口を抑える動作 顔を上げない私に狼狽えるその人は、 何も悪くなどなかった。 こみ上げる訳でもなく落ちた涙 嗚咽もなく、ただ冷たい涙が床に。 そういうわけ…
例えば私が出来た人間だったならお母さんは笑っていたし、お父さんもここにいたかもしれない。辛い思いをさせた友人も他の友人と楽しそうに過ごしていたのだろう。私にもし勇気があったなら貴方と会うことを躊躇しないかもしれない。もし、私が強かったなら…
私の悪い癖だ手に入れてしまえば、捨てられない。思い出に縋り、"いつかまた"と、何度も。愛おしくなっては離せず、執拗に執着しては突き放されてきたのだその度泣いて、それでも離さなかった。"懲りない奴だ"と言われても構わないと、ただただ大事にしてい…
またふらふらとそこに立っては、目を閉じる暗いだけのその視界で、平衡感覚を無くせばただ、落ちていく。何が引き金になるのでもない私がここにいるからだ少し、前に倒れようとする身体に抵抗しようとは頭では思えなかったそれでも身体は反射的に手を付こう…
もう何年だ最初に死のうと思ってから、もう何年経っただろうか。過去の幸福を思い返すほど、"もう少しだけ"なんて言い訳をしたそれでもそれは、ただ死ぬのが怖かっただけで何の意味もなかった。私が死のうと思ったのは、私がまだ無知だったから。私が死のう…
いつも変わらない0の通知は、彼女を苦しめ続けた時間そのものだった。何も気づけず、呑気に返信を待っていた私に"ごめん"と言ったのだ一体、どのような心情で何を思いながらその長い文章を連ねたのだろうと考えると心臓が刺されるように痛くなった。もしかし…
いらない話をする母が、私の知らないところで、私の知らない人と私のために、私を貶し、馬鹿にして甲高い声で笑う。「そう!本当にダメなのよあの子!あはは!!!!」丸聞こえな声を隣の部屋で知らないふりをして何も聞こえないイヤホンを耳につける。聞き…
酷い、ひどい、と幾分気温の低くなった廊下で蹲り、泣きじゃくる友達。雨の落ちた音が長い廊下に響く。パンツ丸見え、なんてどうでもいい事言ってみたけど、やっぱりどうして、とかそんな言葉が口からぽろぽろ涙みたいに。顔からいろんなもん出しすぎ、なん…
勉強している間、母は笑っていた。遊んでいる間、母は怒っていた。「どうしてもっとやらないの?」怖い怖い顔をして、簡単に言ってくれた。それは決して間違っている事ではないから私は何も言えなかったし、勉強したくない言い訳だってこと自分がよくわかって…
たとえば、困っている人に手を差しのべる人をどう思う?偽善者?善人?それらを見て見ぬふりをする人は?傍観者、最低、普通?「それは...何も難しく考えることはない、」大きな手がぽん、と頭に乗った。犬を蹴るピアスの高校生を見た後で「差しのべる人を立派…
"ペンは剣よりも強し"言論の力は武力よりも大きい力を持っているということ。ペンにより書かれた文字の考え方は、多くの人々の心を動かすことができるので、武力よりもはるかに強い力を出すということ。そしてこの言葉の元々の意味は剣という武器を使わなく…
昔の同級生を偶然見かけてしまった。信号越しにいる同級生だった子は他の友達と楽しそうに話していた。その子は少し控えめだった昔とは違って派手な格好をしていた。もしかしたら、私が知らなかっただけで昔からそうだったかもわからない。何となくこういう…
うるさい風の音を聞きながら淡い画面を見つめていました。隣の家の風鈴が、よく鳴ります。なんだか日本に私しかいなくなったような気分にさせられて、恐ろしいというよりも"このままがいいな"と思ってしまいました。そんな現実味のない思考も虚しく朝日は昇…
ふと聞こえる忘れたい音色に立ち止まりそうになって目を閉じた。色んな思いが巡る中、ただ指の感覚だけが確かで無意識にするすると動かしていた。聞き覚えのあるフレーズに、少し耳を傾けた。「〜♪夢なきものに成功なし」自分から捨てた私にもきっと成功はこな…
「あれ買って〜」 「どうせまた大事に出来ないんだから欲しがらないの。」 次こそ大事にするから。 そう言って買い与えてもらってきた私は「大事にする」って言葉の意味をよく理解していなかった。 欲しいほしいと強請って、手に入らなければ泣いて喚いた。 …
「大好き、親友だよ。」 その言葉に頷いてしまった事を今でも酷く後悔しています。 まっすぐの目と私を信じきった笑顔を否定する事ができなかったのです。 私は彼女が嫌いでした。 彼女は私を好きだと言いました。 私は性格が悪いなどの理由だけでは嫌いになっ…