お月様の本

暗いお話です。口に出せない思いを文字へ。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

例えば。

例えば私が出来た人間だったならお母さんは笑っていたし、お父さんもここにいたかもしれない。辛い思いをさせた友人も他の友人と楽しそうに過ごしていたのだろう。私にもし勇気があったなら貴方と会うことを躊躇しないかもしれない。もし、私が強かったなら…

整理

私の悪い癖だ手に入れてしまえば、捨てられない。思い出に縋り、"いつかまた"と、何度も。愛おしくなっては離せず、執拗に執着しては突き放されてきたのだその度泣いて、それでも離さなかった。"懲りない奴だ"と言われても構わないと、ただただ大事にしてい…

私という人

またふらふらとそこに立っては、目を閉じる暗いだけのその視界で、平衡感覚を無くせばただ、落ちていく。何が引き金になるのでもない私がここにいるからだ少し、前に倒れようとする身体に抵抗しようとは頭では思えなかったそれでも身体は反射的に手を付こう…

メメント・モリ

もう何年だ最初に死のうと思ってから、もう何年経っただろうか。過去の幸福を思い返すほど、"もう少しだけ"なんて言い訳をしたそれでもそれは、ただ死ぬのが怖かっただけで何の意味もなかった。私が死のうと思ったのは、私がまだ無知だったから。私が死のう…