お月様の本

暗いお話です。口に出せない思いを文字へ。

2016-01-01から1年間の記事一覧

そうあるべきことは、やがてそうなっていくだろう。故に問う

「幸せとは何か?」その質問に、貴方は答えられるだろうか"幸せ"とは、明確な定義がない為に言葉にするのはとても難しく、それこそ答えは無数にあるのかもしれない。ある人は言うだろう"愛する人と共にいること"では、子どもは"幸せ"になれないのか?こんな…

金魚

例えば、鉢の中。金魚は考えるの「背鰭がもう少し、綺麗だったら?」私に誇れるものがあったなら、何か、変わっていたのかもしれない。それで言うならば、狭い鉢に収まることはなかったかもしれないし、早死することもないかもしれない。でもそれは、"例えば…

star

綺麗とも言えない星こんなのが掴めたところでどうなるんだろう。そんなことを思いつつも、手を伸ばした空を掴む自分の手私の手はこんな星屑も掴めやしない。ずっと雨が降っていればいい星を見ることもなくなるだろう掴めない星はなくなるんだ。止まない雨が…

心中

一緒に死にましょう。「Let's die together.」書き込まれた日付は今日のものだった。20分に1人は自殺しているこの世界だ、そんなに不思議なものではない。それでも、とても身近に自殺は行われているものなのだと思うと、感情が入り乱れて上手くまとめられそ…

あなたへ

叩かれた頰が熱くなった「いい加減にしなさい」冷たく私に言い放つ母は、もう昔の優しい母ではないことくらい分かっているのに。「ごめんなさい」痛みがどうしようもなく悲しくて涙を堪えられないまま謝った。「分かったならもう部屋行って」灰皿を投げつけ…

私の今日

素直な言葉ほど重いものはない。 「本当に、何もできないのね」 ぽろ、と零したような言葉 すぐに口を抑える動作 顔を上げない私に狼狽えるその人は、 何も悪くなどなかった。 こみ上げる訳でもなく落ちた涙 嗚咽もなく、ただ冷たい涙が床に。 そういうわけ…

例えば。

例えば私が出来た人間だったならお母さんは笑っていたし、お父さんもここにいたかもしれない。辛い思いをさせた友人も他の友人と楽しそうに過ごしていたのだろう。私にもし勇気があったなら貴方と会うことを躊躇しないかもしれない。もし、私が強かったなら…

整理

私の悪い癖だ手に入れてしまえば、捨てられない。思い出に縋り、"いつかまた"と、何度も。愛おしくなっては離せず、執拗に執着しては突き放されてきたのだその度泣いて、それでも離さなかった。"懲りない奴だ"と言われても構わないと、ただただ大事にしてい…

私という人

またふらふらとそこに立っては、目を閉じる暗いだけのその視界で、平衡感覚を無くせばただ、落ちていく。何が引き金になるのでもない私がここにいるからだ少し、前に倒れようとする身体に抵抗しようとは頭では思えなかったそれでも身体は反射的に手を付こう…

メメント・モリ

もう何年だ最初に死のうと思ってから、もう何年経っただろうか。過去の幸福を思い返すほど、"もう少しだけ"なんて言い訳をしたそれでもそれは、ただ死ぬのが怖かっただけで何の意味もなかった。私が死のうと思ったのは、私がまだ無知だったから。私が死のう…